バズワードについて真剣に考えてみた〜AI〜

こんにちは、dondakeshimoです。
これからしばらくの間 バズワード と向き合っていこうかと思います。

バズワード

バズワード という単語をご存知でしょうか? 私は最近まで知らなかったので少し先生に聞いてみてから始めましょう。

バズワード(英: buzzword)とは、日本語での意味は、もっともらしいけれど実際には定義や意味があいまいな用語のことで、英語では、特定の期間や分野の中でとても人気となった言葉のことである。 権威付けされたり、専門用語や印象付けるような技術用語。 コンピュータの分野でよく使われるが、政治など広い分野で使われる。(https://ja.wikipedia.org/wiki/バズワード)

なるほど。
現地では技術分野の流行語大賞的な意味合いで用いられていて、 日本ではそれこそ buzzword」がバズワード化している わけですね。

以上を踏まえて、このシリーズ上でのバズワードの定義は

特にIT用語で、一般常識として知られているようで説明してと聞かれれば「...あ、あぁあれな!すごいやつな!!」ってなる類の言葉

とします。

AI (人工知能)

さて、今回バズワードとして選ばせていただいたものはみなさんご存知 AI です。 今回も先生のお力を借りてみましょう。

人工知能(じんこうちのう、英: artificial intelligence、AI)とは、人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、あるいはそのための一連の基礎技術を指す。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E7%9F%A5%E8%83%BD)

さすがwikipediaですね。

私が考えていた人工知能

どの電化製品にもAIが搭載されている時代ですが、搭載されているAIってどんなものでしょうか。 1年前の私の回答は

「AIが入っているってことは、機械学習とかディープラーニングとかいうやつで なんかよしなにいろんなことを判断してくれるすごい賢い機械ってことだな」

と考えていました。 今、IT勉強してると主張する方が同じようなセリフを吐いたら、 全力で小馬鹿にされるような気がします。
私の中では

AI = Machine Learning = Deep Learning

だと思っていました。しかし、実は

AI ⊃ Machine Learning ⊃ Deep Learning

という図式だったんですね。ちゃんと勉強を始めるまではさっぱりわかっていなかったという話です。

AI, Machine Learning, Deep Learning

先ほどあげた3つの言葉について考えていきたいと思います。

AI

AIとはwikipediaが教えてくれたように、 人工的に人間と同様の知能を実現させようという試みのことを指します。 例えばこれは、 * 人が空を飛べるようになるための試み * 大儲けするための試み * 世界平和のための試み

などのとてつもなく大きな目標と同格と考えられると思います。

上述の例の一番初め、人間が飛ぶことを考えると、 人間は飛行機、ヘリコプター、ロケット、気球、パラグライダーなど多種多様な乗り物を発明しました。 しかし、そのどれもがハイコストで、いつになったら自動車は空に飛ぶんだとか、 いつになったら人間に羽が生えるのだとか要求もキリがありません。 似たように、人工知能に関してもそのゴールは明確に設定されておらず、 巨大な目標としか捉えられません。

多くの研究分野で取り上げられる題材であり、 またその研究成果も多くの研究分野に貢献します。 よくある話で言うと、途中過程がブラックボックスでも構わないから 人工知能をIT研究家が完成させたとして、そのブラックボックス内を研究することは、 人間の脳を解剖するのと等価な作業になるのではないか、つまり、生物学、医学に 多大なる貢献ができると言う話などですね。

ただし、バズワード化した今ではAIにもう少し広い意味が加えられています。 wikipediaへの記述の通り、AIを実現させるための周辺技術も AIと言う言葉に内包されるわけですね。 この定義によって、下の二つの言葉はAIに含まれることになるわけです。

まとめ: AIは人類の巨大な目標の一つ!(目標達成のための技術も含む)

Machine Learning

機械学習とは、AIを実現するために編み出された技術の一つです。 つまり、AIです!

機械学習(きかいがくしゅう、英: machine learning)とは、人工知能における研究課題の一つで、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法のことである。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E5%AD%A6%E7%BF%92)

やるな、wikipedia先生。 細かく言うと、機械学習とは人工知能の学習能力の部分をコンピュータを用いて実現するための技術 だそうです。

そもそも人間の脳の構造とコンピュータの構造は原理的に大差なく、 両方電気信号のon/offを用いて情報を伝達、計算しています。 そのことから原理的にはコンピュータで人間の脳みそ再現できるのでは? となるわけですね。

ちなみにこの概念も * 飛行機開発のための技術 * 自動で株価を予想し勝手に収入を得るための技術 * 世界から戦争をなくすための技術

などと大差ない概念として捉えることができると思います。 これ自体も特定の技術を指す言葉ではないんですね。

まとめ: 機械学習は人間の学習能力をコンピュータ上で再現するための技術の総称

Deep Learning

おりゃ!!

ディープラーニングまたは深層学習(英: deep learning)とは、(狭義には4層以上[1][注釈 1]の)多層のニューラルネットワーク(ディープニューラルネットワーク、英: deep neural network)による機械学習手法である[2]。深層学習登場以前、4層以上の深層ニューラルネットは、局所最適解や勾配消失などの技術的な問題によって充分学習させられず、性能も芳しくなかった。しかし、近年、ヒントンらによる多層ニューラルネットワークの学習の研究や、学習に必要な計算機の能力向上、および、Webの発達による訓練データ調達の容易化によって、充分学習させられるようになった。その結果、音声・画像・自然言語を対象とする問題に対し、他の手法を圧倒する高い性能を示し[3]、2010年代に普及した[4]。しかしながら、多層ニューラルネットが高い性能を示す要因の理論的な解明は進んでいない[3]。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0)

急に饒舌になったwikipedia先生。。。そして難解な言葉たち。負けずに進みましょう!

深層学習とは機械学習の技術のうちの一つです。 ようやく具体的な技術と出会うことができました。

ニューラルネットワークとは、1950年前後あたりに発表された 脳のモデルのひとつです。 そのモデルの大枠は現在の機械学習分野でもそれほど変化していないと読みました。 つまり、かなり古い技術からスタートしているわけです。 少し脇道にそれますが、現在もてはやされている深層学習ですが、 実は構想自体は1980年代頃から存在しました。 コンピュータの性能が向上し、 インターネットの普及によって大量のデータが入手できるようになったことから、 深層学習はようやく実現可能な理論になったわけです。 周辺環境だけではなく、 理論自体もデータが間違っていても簡単にはモデルを壊されない手法の開発や、 学習した内容をしっかりとモデル全体に伝える手法の開発があり、 囲碁のプロ棋士をボコボコにするコンピュータやらが誕生したりしたわけです。

すみません、私も饒舌になっていました。 上の二つと同様に同じような概念をあげると

  • 飛行機の翼の設計技術
  • 株価を自動で収入を得るために開発されたアルゴリズム
  • 戦争をなくすために設立された国連

みたいな感じだと思います。

この技術の特徴は * 学習にはマシンパワーが必要 * 学習には質の良い大量のデータが必要 * 何を元に機械が判断しているかは多くの場合謎 というものが挙げられます。最後の一行は少しゾッとしますよね。 しかし、この手法で学ぶ場合、機械は目的として設定されたもの以外のことを学習することはできません。 なので、機械が感情を持って我々を浄化しにくるのはしばらく先かと!

まとめ: 深層学習は機械学習の具体的な手法の一つ

巷に溢れているAI製品

さて、ここまで話してAIがいかに大きな意味を抱える言葉かはご理解いただけたと思います。 ここで、現在の私が電化製品に搭載されているAIに対しての回答をご紹介したいと思います。

「AI搭載?やばいね!!」

完全に逃げています! 実際、AI搭載の機械では本当に上述の深層学習のような技術が使われているのかもしれませんが、 実際のところそんなことはわかりませんし、 圧倒的にマシンパワーが必要でハイコストな深層学習をどこの企業も取り入れているとは思えません。 じゃあ、何をさしてAI搭載なのかは謎に包まれていますよね。 正直こじつければ単純なバネだってAIになるんじゃないでしょうか。

ここからは個人的な見解ですが、 一世代前というか、前の機械学習の主流だった手法は ルールベースのパターン認識や判断です

上述の深層学習で判断根拠が謎という話をしましたが、全くの逆で、 判断基準を全て人手で書いていきます。 「だからSEは闇なんだよ!!」と思われた方はご安心ください。 いろんな人が作った判断基準が世に溢れているため、 再利用可能です!有名どころではopencvの顔認識らへんだと思います。

しかしルールベースの技術には限界が見えていたため、現在の主流は移っていったわけですね。 そこで私の予想ですが、今のAIはほとんどこのルールベースなのかなと思っています。 ルールベースのAIも相当賢いです!将棋のプロ棋士に打ち勝ってしまいます! というわけで、AI搭載と記載されている商品が必ずしも超最新のIT技術を取り入れているわけではない ということが伝えたい私でした。

まとめ

  • AIは大きな大きな目標
  • AIに携わるIT技術は現在日進月歩
  • 上記IT技術の学習部分のことを機械学習と呼ぶ
  • 今流行っている機械学習の手法が深層学習
  • つまり、AI搭載は深層学習搭載ではない

でした!! 長々とお読みいただきありがとうございました!